2019年02月22日

高次脳機能障がい在宅生活リハビリ支援プロジェクト 第三回会合 のご案内です

みやざき高次脳機能障害家族会あかりです。

3月6日(水) 19時~

宮崎市民プラザ4階、大会議室

高次脳機能障がい在宅生活リハビリ支援プロジェクト

 “第三回会合” をグループワーク形式で開催します。



脳損傷を負った後、高次脳機能障がいがあることで、いろいろなことが一変してしまいます。

衣食住の日々の生活、経済的な問題

家族の受け入れ方や家族の負担などがらりと変わります。

脳の障害は見えない障害であり、個々人障害の出かたがさまざまなので、

時々しか接しない人や、地域とのかかわり方へ伝えることが大変です。


また、身内で見ることが困難な方などは当人の不安は

計り知れないと思います。

当事者が安心して、幸せを感じて生活できることを望みます。
  


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2019年02月18日

先日、山口加代子先生の高次脳機能障がい -理解と対応ー の講演会がありました パート2

みやざき高次脳機能障害家族会あかりです。

平成31年2月1日(金)13時半から、
宮崎県総合保健センターで高次脳機脳障害に関する研修会がありました。
講師は、横浜市総合リハビリテーションセンターの臨床心理士をされている
山口加代子先生でした。
テーマは、「高次脳機能障がい一理解と対応一」でした。


初めの部分は高次脳機能障害の症状の解説が主となっていました。
記憶障害注意障害遂行機能障害社会的行動障害などの症状について、
専門用語をわかりやすい言葉に言い換えて、
具体的に述べられていたので、
高次脳機能障害になじみの薄い方もよく理解できたのではないでしょうか。

個人的には、右脳コミュニケーション障害「周囲の気配や雰囲気の認知障害」、
モデル事業の時には、報告されていなかった易疲労性に興味をかれました。
高次脳機能障害があるとそれを補いながら生活することを余儀なくされ、
脳に過剰な興奮を強いることになり、
過剰な興奮は身体の緊張を生じさせ疲れさせるのだそうです。
高次脳機能障害を抱えた人の疲れやすさにも
配慮していく必要があると強く感じました。

次に高次脳機能障害はどのような心理的影響を及ぼすのかが語られました。
思考停止(脳のフリーズ)、感情の供水混乱状態欲求不満
自分の変化への気づきにくさ(実感のなさ)や
否認外罰的態度などがまず現れると言います。

特に自分の状態に気づけないことが
高次脳機能障害の症状の大きな特徴だと強調されていました。
そして、やっと気づきに辿りついても、
その後には大きな喪失感や不安、抑うつ、怒り、絶望感、
他者への不信、無気力など、
さらにつらい症状が押し寄せます。
家族の心にも、命が助かったという安心感の後には、
喪失感、混乱、困惑、不安、怒り、仰うつなどが生じます。
私も聞いていて胸が苦しくなりました。
同時に、
だからこそ当事者にも家族にも支援が必要なのだということを痛感しました。
高次脳機能障害の大変さで頭が一杯になり、
何か救いはないものかと悶々としていましたが、
肝心の対応については、すぐには話されず、
後半にまとめて話がありました。

当日は特別支援学校等の教員の方々の出席も多かったようで、
ここで小児の場合の特徴についての話が挿入されていました。
多くの子供に前頭葉機能症状がみられるため、
外界からの刺激や他者とのコミュニケーションを通して、
自己像を形成したり、自己制御や対人技能・社会的ルールを
身にうけたりすることが難しくなりやすいと述べられていました。
後天性脳損傷児の支援においては、
早期に介入し、安心できる居場所と安心できる人間関係を確保し、
何で苦労しているのか、強みは何なのかを
本人・家族と共に理解すること、
達成感が持てる課題を提供すること、
現実的な目標を持ち(障害が治ることを目標としない)
将来を見越した関わりをすることが大切だと指摘されました。


ここから最後までが、大人の高次脳機能障害に対する対応の話でした。
「家で一緒に暮らせない」と訴える夫婦の実例では、
それぞれの言い分とそれぞれへの具体的な対応がわかりやすく示されました。
ただ話を聞くだけでなく、本人の行動のメカニズムや背景にある障害、
本人の気持ちについての言及、家族の大変さに対する共感、
本人の行動変容をもたらすような関わり方や
家族の気持ちの整理・ストレスへの助言、
本人に対して肯定的な感情を育めるような対応を
織り交ぜていくことが重要なのだそうです。

高次脳機能障害のリハビリというと、
どうしても機能訓練ばかりに目が行きがちですが、
その前に健康・生活リズムの安定、体力・耐久性、情諸的安定
といった土台の部分があってこそだとの話があり、
なるほどと納得させられました。
確かにそれらが整わないと高次脳はますます働かないし
訓練どころではないです。

その上で、次のようなそれぞれの高次脳機能障害への
対応のポイント解説もありました。
記憶障害には、覚えなくても目で確認できるようにし、確認する習慣を作ること。
地誌的見当識障害には、その人に合った代償手段を活用すること。
注意障害には、目や耳で気づきやすいようにして、一度に一つずつ伝え、
伝わったことを確認してから次に進むこと。
易疲労には、本人と周囲が理解して、必要な休息を自己管理して取るようにすること。
易怒性には、誘因を見つけて排除し、怒ってしまったら感情的にならず場面を変えること。
感情・欲求のコントロールには、本人と話し合ってルールを決め、
必ず紙に書き、守れたことはほめること。

全体的には、障害は一人一人違うと認識し、
その人の気持ちに寄り添って、納得できる説明をしながら、
感情・プライド・障害内容に配慮して支援すること。
専門家、支援者、家族会の仲間に継続的に相談できる環境を確保すること。

いずれのポイントも、講師の長年の経験に裏打ちされた
具体的・実践的な内容であり、非常に説得力に満ちたものでした。
私達もこの講演会で得た知見を実際の支援の中で
活かしていかなくてはならないと強く思いました。  


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2019年02月18日

やまなみ工房ドキュメンタリー映画&山下完和氏アフタートーク

みやざき高次脳機能障がい家族会あかりです。

やまなみ工房ドキュメンタリー映画&山下完和(ヤマシタマサト)氏アフタートーク
に行ってきました。


2月17日(日) 13:00 ~ 16:00頃
宮崎県立美術館1Fアートホール
で行われました。

当日は駐車場が満杯でスタートが遅れました。

映画の内容は
滋賀県甲賀市のやまなみ工房の入所者のドキュメンタリーでした。
皆さんそれぞれ重度の障害を持ちながら、
一人一人皆さん個性豊かなアートを描き、
世界でも通用するすばらしい作品を世に出しています。



この映画と山下氏のアフタートークの感想ですが、

私自身、2016年夏の相模原障がい者施設殺傷事件で

多くの死傷者を負わせた事件を見聞きし、

言葉も出ないほど衝撃をうけ

心穏やかではない中、

果たして福祉施設など他人に障がい者を預けて本当に安心できるのだろうか?

と思っている記憶が抜けないころあいにこの映画を拝見し、

私の思い込みの狭さに反省しました。


こんなにも障がい者本人を尊重し

自由を与え続けている施設やスタッフ達が現実にいるんだ!


そのおかげで障がい者達自身が力を発揮し、

それが日本や海外に認められていく過程を

この映画で証明して下さいました。

ここに来るまでの道のりは(キャパの狭い私には)想像も

つかないくらいだったことと思います。



質疑応答でどうすればこのようになるのか?

という質問に

『ただ彼ら、彼女らを喜びや楽しみで満たしてあげたい。』

そこを基盤に自分たちで試行錯誤してやってきた、

と施設長の山本氏はおっしゃってました。


障がいとは、人が喜び楽しむ為に

真剣に悩み考える時間を創って下さい!と

気づかせようとしているのではないかとさえ思ってしまいます。


障がいとは、実は障がい者本人ではなく、

健常者の方が自分たちの都合の良いように

勝手に作り上げてしまった暗黙のしきたりみたいなものかもしれません。



  


Posted by あかり at 15:16Comments(0)

2019年02月12日

やまなみ工房ドキュメンタリー映画&アフタートークの案内

みやざき高次脳機能障がい家族会あかりです。

映画の上映とアフタートークの案内です。

障がい者芸術において先駆的な取り組みを行う滋賀県の”やまなみ工房”から、
施設長の山下完和氏を招き、映画の上映会とアフタートークを下記のとおり開催いたします。



1 開催日時 平成31年2月17日(日)
  午後1時から3時45分まで(受付午後0時30分から)

2 開催場所 宮崎県立美術館1階 アートホール

3 講  師 山下やました 完和まさと(やまなみ工房施設長)

4 対  象 県内特別支援学校職員・県内障がい者関係施設職員等

5 定  員 100名

6 内  容 
 ⑴ やまなみ工房ドキュメンタリー映画「地蔵とリビドー」の上映(62分)
 ⑵ やまなみ工房施設長山下完和氏アフタートーク(90分)
   「すべては幸せを感じるために~やまなみ物語~」

7 主  催 宮崎県/宮崎県障害者社会参加推進センター

8 共  催 宮崎県立美術館

9 後  援 宮崎県教育委員会


お申込みご希望の方は大変、急で申し訳ありませんが、

明日2月13日(水)までに下記へ申し込み下さい。


  電  話 : 090-6421-1192

  E-mail : akari.kazokukai@ymobile.ne.jp





  


Posted by あかり at 16:59Comments(0)

2019年02月08日

みやざき高次脳機能障がい家族会あかりの会に参加されませんか?

日時:2月16日(土) 13:30~15:30
     
場所:宮崎市民プラザ4階 和室(いつもと違います)


お問い合せ先

  電  話 : 090-6421-1192

  E-mail : akari.kazokukai@ymobile.ne.jp


家族会あかりとは

毎月1回宮崎市民プラザで、午後に2時間程度集まっていろんな話をします。

病気やケガ、事故などで

脳損傷を負った当事者、家族、支援者や脳損傷を勉強されたい方など

さまざまな方が来られます。

不安なこと、辛かったことをお話しして吐き出したり、

同じような事故や病気になった方からお話しをきいたり、アドバイスを受けたり、

逆に体験談を話してアドバイスしたりしています。

脳損傷の後遺症で孤立しがちな方々に

同じような仲間がいるということで自分だけではなかったと安心感につながったりしてます。


見学だけでもいいです。

短い時間だけでもいいですよ。

みやざき高次脳機能障がい家族会あかりの会をのぞいてみませんか?



どうぞ皆様の中で困っている方がいらしたら、

みやざき高次脳機能障害家族会あかりへお問い合わせ下さい。


お問い合せ先

  電  話 : 090-6421-1192

  E-mail : akari.kazokukai@ymobile.ne.jp
  


Posted by あかり at 18:28Comments(0)

2019年02月02日

先日、山口加代子先生の高次脳機能障がい -理解と対応ー の講演会がありました

みやざき高次脳機能障がい家族会あかりです。


2月1日(金)午後1:30~4:00、

宮崎県総合保健センター大研修室で

横浜市総合リハビリテーションセンター 臨床心理士の

山口加代子先生による講演会がありました。

宮崎県身体障害者相談センターの方々、企画等ありがとうございました。


大変、わかりやすく話して頂き、時間があっという間に過ぎました。

普通の日なのに、多くの方が来られていました。




脳損傷を負った時、

現在は医療が進歩しているので

見た目は、元に戻ったように治療して下さるのですが、


退院した後、家庭やその他で生活するようになると、

実は脳の中は大変な状況になっていた!

という話にとても納得させられました。


脳は身体機能はもちろんのこと

高次なこと(記憶や遂行機能、社会的行動、感情コントロール‥‥‥)

をつかさどっており、

特に本人の思い、考えは

周りの人々が考えてる以上に混乱している。


身体のリハビリは良く聞きますが、

人の思い、考え方などのリハビリは馴染みがないです。


山口先生は例をあげて、改善策を話して下さいました。

なるほど、なるほどと納得しました。


詳しい内容は、後日 簡単にご紹介しようと考えてます。


当事者をささえる家族や支援者など

日々、そうとうな気苦労をされているので

いたわって下さい。

  


Posted by あかり at 11:50Comments(0)