2024年06月11日

サンシャインFMラジオ 「本人も気づいていない高次脳機能障がいの方々に支援の手が何とか届いて欲しい!」

6月8日(土) サンシャインFMラジオで会長の飛田がお話しさせて頂きました。


・障がいの中で、21世紀になって知られるようになった障がいは何でしょう?

障がいの種類は「例えば、身体障がい、知的障がい、精神障がい」などありますが・・・
実はそれが高次脳機能障がい です。
日本で支援が始まって約20年くらいの歴史である障がいが、高次脳機能障がいです。


・高次脳機能障がいはどんな障がいでしょうか?

・高次脳機能障がいは、脳外傷や脳卒中などの脳の病気で、
「知覚、思考など」の脳の高次の働きの損傷が起こる障がいです。

・脳損傷や脳の病気で救急病院に入院し、処置をいただき、落ち着くと、
家族は命を助けてもらって良かったと思います。
しかし、入院時には気づかず、帰宅して、しばらくして
脳損傷の独特の症状が出てくる障がいが、高次脳機能障がいです。

・実は、今までの例から、自分や家族が高次脳機能障害と気づかずにいる方々が
多くおられるのではないかということが一番気がかりです。


病院などで説明を受けていない方は、退院後に高次脳機能障がいの症状が出ても、
脳障害が原因とは気付かず、原因が分からず苦しむことになります。


・皆さんの周りに、次のような方はおいでではありませんか?
例えば、良く忘れものをする。
約束をすっぽかすぼんやりしてミスをする
指示を出してもらわないと何もできないなどの状況の方はおいでではありませんか。
それが、脳外傷や脳卒中などの脳の病気の後なら、高次脳機能障がいの可能性が高いです。

・この放送をお聞きになって、そんな方が近くにおいででしたら
宮崎県の高次脳機能障がいの支援拠点である
宮崎県身障センター(電話0985-29-2556)へ
是非相談してください。


・また、家族会あかりでも、同じような悩みを有する方々が集まる定例会で、
いろんなお話をしております。 どうぞおいでください。
(連絡先は上部に記載しております。)

・高次脳機能障がいの方には、通常の病院のリハビリテーションに加えて、
記憶等の障害への対応スケジュール管理など 社会復帰に向けたリハビリテーション
さらには就労や就学に向けたリハビリテーションが必要で、
そのようなリハビリテーションを受けることができると、かなりの方が、
社会復帰が可能となると思われます。



・ ところで、宮崎県で高次脳機能障害の方は何人いらっしゃるでしょうか?

・昨年実施されてた県の実態調査で、少なくとも県内に7,000人以上の方が
高次脳機能障がいであると分かりました。
しかも、より大切なことは、本当に支援の必要な15歳~64歳の方が4,000人以上
高次脳機能障がいであると分かりました。

・しかし県内にはもっと多くの方々が高次脳機能障がいであると考えられます。

・県の発表より、もっと多くの方々が高次脳機能障がいであると考えられその理由は、3つあります。
まず、県の調査で25%程度の病院は未回答でした。
また、高次脳機能障がいは、見えない障がいですので、
病院でも見落としている例も多く聞いております
さらに、脳卒中などが多いのは冬季ですので、
調査が4月から6月であったことも結果が少なく出ることに繋がるとも考えられます。

・おそらく、県内の高次脳機能障がいの方は、
一万人程度はおいでだと考えてもよろしいかと思います。
県民の百人に一人くらいの割合です。


・障がい者を皆さんどう思われますか。

マラソンの世界記録と車椅子マラソンの世界記録はどちらがどれくらい速いでしょうか?
マラソンは2時間程度ですが、車椅子マラソンの世界記録は1時間20分程度です。
障がいがある方も、適切な支援があれば、障がいを克服して生きることができます。


・障害の本質はどこにあると思われますか? 障がいなのは本当はどこか?

実は、障がい者本人に障がいがあるというより、障がいは、
周りの環境、周りの人にあります。

例えば車椅子のように、適切な支援があれば、障がいのある方々は、社会で活躍できます。
適切な支援ができているか、その環境こそが問題です。


・ところで、障がい者の支援の一番効果的なツールは何でしょうか?

それは、実は、です。
「障がいを理解をする、障がい者へ配慮する声をかける、思いを寄せる 。」
そのようなことが、最高の支援になります。


・歌手の米良美一さんは『私には障害があるが、神さまは歌で社会に貢献する能力を与えてくれた。
本当に感謝している』とお話しされたことがありましたが、
実は、米良さんの才能は、学齢期の時に素晴らしい先生と出会って
その先生が才能を引出していただいたのです。
同様に、画家の山下清さんは、精神科医の式場隆三郎先生が、才能能を引き出していただいた。

・お二人の先生のように、
障がいを理解し支援をする方が、本当に必要です。

・そのような適切な支援があれば、高次脳機能障かいの多くの方が回復できると確信しています。

しかしながら、宮崎県の支援は、まだまだ不十分であります。
宮崎県で公的支援が整えば、高次脳機能障がいの方が、
学校で再び学び、再び就職をして税金を納めるなど、
生きがいをもって生きられるようになります。



・なぜ、宮崎県の支援は非常に厳しい状態にあるのでしょうか?
本県では、昨年、やっと高次脳機能障がい者の人数等実態の調査が行われたばかりであります。
実態がわかってなかったから支援が進まなかった。
支援への取りかかりが遅かったのだと思います。
今後是非を調査を活かして、支援の施策を早く進めて欲しいと強く願っております。


・ある当事者が、この障がいの苦しさを3つにまとめ次のようにお話しされました。
障がいが完治しないこと、なおらないこと。
② 経済的に厳しいこと。
③ 他の人から気にかけてもらえないことです。
そのなかで、一番辛いのは他の人から気にかけてもらえないことです。

実はそのようなことがあり、
他の健常者が高次脳機能障がいの方へ、どう接したら、どう気にかけていったら良いか
わからないのも大きな問題であります。



・宮崎県内での発達障害の認知度は7割~8割あるのに、
高次脳機能障がいの認知度は県民の3割にも満たない現状です。

県民の皆さんが、この障がいについて、知っていただくことが、何よりの支援です。
皆さんに知っていただき、応援をしていただき、宮崎の支援が進むのを強く願っております。


7月6日には子どもの高次脳機能障がいの研修会も予定されています。
(このHPのすぐ前の投稿をご確認ください。)
どうぞ、ご参加ください。

最後になりますが
ひとつ ひとつ また ひとつ 仲間(高次脳機能障がいの方)の悩みを解決していきたい。
ひとつ ひとつ また ひとつ 支援の輪を広げていきたい。

そう強く願って止みません。




Posted by あかり at 10:50│Comments(0)
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。

削除
サンシャインFMラジオ 「本人も気づいていない高次脳機能障がいの方々に支援の手が何とか届いて欲しい!」
    コメント(0)