2017年07月26日
リハビリテーション医療に託す

病気や事故などの原因で脳が損傷され、言語・思考・記憶・行為・学習・注意などに機能障害が起きた状態を高次脳機能障害と言います。
原因として多いのが脳卒中(脳梗塞、脳出血、くも膜下出血)ですが、交通事故による外傷性の脳損傷でも多く見られます。また心臓発作で脳に酸素がいかなくなった場合や、脳腫瘍、ウイルスによる脳症などさまざまあります。

気になった本の、気になる部分を簡素化して紹介します。
右の本より‥‥『脳が壊れた』(鈴木大介/新潮社)
トラウマチックな体験や強い精神的なダメージは、目には見えないが、脳には傷となって残り、
様々な認知のズレを生む。
世間一般では、そういった人々をいちはやく生産の現場に戻そうと就労支援を行う。
しかし長年取材をし、高次脳機能障害を患って、健常者と苦しむ者の両方の景色を見た鈴木氏(著者)は、
別の結論に至った。
彼らに必要なのは、就労支援ではなく、医療なのではないか。
それも、後遺症から立ち直るために行われる、リハビリテーション医療ではないか。
「できないことを他者に分かってもらえない」ことが何より辛いと語る鈴木氏(著者)。
うまく行動や作業を制御できず、非常に不自由な思いをし、常にイラついた状態になる。
高次脳機能障害を患っている人だけではない。
発達障害や精神疾患を患う人も同様だろう。
上記のように、不安やストレスによって見えないダメージを負ってしまった人もそうだろう。
世の中にはいったいどれほどの数の「言葉も出ずに苦しんでいる人々」がいるだろうか。
~~~以上、「脳が壊れた」 ルポライター 鈴木大介さんの著書より~~~
Posted by あかり at 15:08│Comments(0)