2017年07月21日

マイナスの気持ちを切り替え出来ない


気になった本の、気になる部分を簡素化して紹介します。

        右の本より‥‥『脳が壊れた』(鈴木大介/新潮社)

 病気や事故などでの脳損傷後、後遺障害のひとつにマイナス感情を必要以上に気にするというものがある。

 嫌いな人のことや、嫌な思いをした記憶が頭の中からぬぐい去ることが出来ず、食事をしていても散歩をしていても、気づくとそのマイナスのことばかりを考えてしまうのだ。

 この症状は「社会的行動障害の1つ」という風に言及されてはいるものの、原因の考察にまで突っ込んで記述は見られない。


 当事者からすれば、これは情緒の抑制障害と注意障害の合わさったものだと容易に推論できる症状だ。
そもそも喜怒哀楽の抑制がきき辛くなっていること(脱抑制)と、一度注意を向けたものに注意がロックされてしまって、自力ではその注意を引きはがせない症状の合わせ技だ。

 専門の医師たちがこのことに推論も言及もしていないことが非常に残念に思われたのは、そのマイナス感情を必要以上に気にする状態の当事者は、それまでの人生で経験したことがないほどに苦しさを覚えていたから。この症状が究明もされず手当のされていないことが、何より残念だ。

 普通の人は辛いことがあっても、たいていは自身の日常モードに戻ることができる。しかしその人そのものと言っていい脳を損傷した本人にとってはマイナスの感情をプラスにすることが難しい。

ちっ、ちっ、ちっ
具体的に
  不愉快や苛立ちと言ったマイナスの気持ちを切り替え出来ないことの辛い感情を

聴覚に置き換えれば‥‥耳元で黒板を爪でひっかく音を延々聞かされ続けて、耳をふさぐこともその場を立ち去ることもできない状態
嗅覚に置き換えれば‥‥狭く暗く不潔な便所に閉じ込められて中でしばられて身動き取れないような状態

雷
注意すること
 「それは気の持ちようだよ」「いっぺん考えることをやめてみたらどうか」といった言葉かけは
無神経であり、残酷なのだ。気の持ちようというが、その気の持ちようが分からないのだ。
自分で自分をコントロールできないことって、こんなに苦しいものだ。

   ~~~以上、「脳が壊れた」 ルポライター 鈴木大介さんの著書より~~~






 
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マイナスの気持ちを切り替え出来ない
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