2016年03月17日

高次脳機能障がい研修会でお話ししました

 先週の木曜日、2月25日、18時30分から、小林市において、宮崎県社会福祉士会西諸ブロック主催の研修会が開かれました。
 今回は、高次脳機能障がいについて理解を深めたいということで、みやざき高次脳機能障がい家族会あかりにお話をいただきましたので、「高次機能障害の理解について」の説明と、当事者による体験談を聞いていただきました。
 まず、木村副会長が挨拶に立ち、あかりの紹介をした後、「高次脳機能障がい」について事務局の谷口が説明しました。大多数の参加者が「高次脳機能障がい」をご存知とのことでしたので、
高次脳障害に対する支援の必要性を「青年期、成人期に、交通事故や病気などで、脳が傷害されると、記憶力が落ちたり、段取りが出来なくなったり、判断力が低下することで、周囲からは、不注意とか、怠けているなどと思われ、仕事場や学校など、社会生活にうまく適応できなくなり、適応障がいから抑うつ状態という二次障害を生じることもある。このような状態を、特に「高次脳機能障害」として、公的な支援が行われている」と、
また、障がいが起きる状況について「大脳の機能分化~前頭葉はものを考える・運動の指令をする、頭頂葉はものを感じ解析する、後頭葉は目からくる視覚情報を取り入れ解析する、側頭葉は記憶や言語、音の解析を行っている。これを脳の機能局在と呼ぶこと、また、左側の脳が言語が優位で、計算や数値的なことを担当、右側の脳は、画像等の情報を処理するといわれており、相談者で、インフルエンザ脳症で右脳が委縮した方と左脳が委縮した方がいるが、それぞれ、不得手なことが違う」と説明しました。
 その上で、高次脳機能障がいの状態について、「脳が傷害された部位によって、出てくる症状も異なり、記憶障害~側頭葉内側の障害により引き起こされる症状。注意障害~前頭葉や頭頂葉の障害で引き起こされる注意障害。遂行機能障害~前頭葉の障害により引き起こされることが多い遂行障害。社会的行動障害~前頭葉と側頭葉の障害によって引き起こされることが多い社会的行動障害」と症状がまちまちである理由を話したところで、当事者の橋上さんも登壇して、ご自身の高次脳機能障がいの経過を話しました。
 まず、発症の状況について、「今から6年前、兵庫県西宮市に住んでいた時に、気分が悪くなり、動けなくなっていたのを、救急車を呼んでくれ、検査直前まで意識はあり、検査結果は脳内出血だったが、緊急性があるということで、開頭手術を受けた。ICUでは意識が無かったが、すぐに意識は回復、きついリハビリを続けて、何とか退院にこぎつけた」と、そこから、退院後の話に飛んで、「厳格な教師だった親父は子供のころは怖かったが、退院した自分に「俺より先に死んだらあかん」と言ってくれた。過保護で一室に閉じ込められたが、家事全般を高齢の親父がやってくれた。しかし、ある日、寝坊して起きるのも面倒で寝たままでいたら、突然、部屋に入ってきて、掃除機で布団を剥がれたので、「くそ親父」、「誰のおかげか」と口論に、掃除機の柄を振りかぶったが、反撃に合い、カーッと来て台所から包丁を持ち出して、親父を刺そうとした。その時は本当に思った、理性は後から」と語り、「頭が真っ白になった、でも、家族にしか向かわない、それは、反撃されないから」と訴えたのを、参加された皆様が真剣な眼差しで聞き入っておられました。
 現在の状況についても「朝、目がさめて、部屋中を見回す、自分がどこにいるのか分からない、見回しているうちに布団が見えてやっと畳む、口の中が気持ち悪くて歯磨きをするが歯磨き粉をつけられない、自分で鏡を見ると、顔のパーツがばらばらに見えて、自分の顔と思えない」と語り、谷口の方から「左半側空間無視がある、視力には問題は無いが、後頭部もダメージを受けているので、左側を認知できない状態がある」と補足しました。
 さらに、「一番困るのは記憶が無いというか、忘れること、何かを置いたはずなのに何も無い、そうすると親父を疑う、他のことでも他人のせいにする、それから、一度に二つのことが出来ない、レジのお釣りが分からない」と日常生活の困りごとを話しましたが、
 その頃には、予定の時間を超過しており、「これからのことを」と谷口が促すと
、「現在は八百屋さん(いつかのもりのB型事業所)で働いている、プラスになったことは、お客さんの顔を覚えられるようになったこと、おなじみになった高齢者の方々が声を掛けてくれることで覚えられるようになった」と、さらに「これから、社会生活に馴染んで、一般就労したい、「高次脳機能障がい」は精神障害で、目に見えない障がいということを分かって貰いたい、今は、計算が出来ない、パソコンができない、漢字が読めないが、パソコン教習に通ったり、訓練をしていきたい」と語り、「就職することと、生活力をつけるため、再婚したいと思っている」と締めくくり、参加者から盛大な拍手を頂きました。
 最後に、高次脳機能障がいについて、当事者の具体的な困りごとを聞いていただく機会を設けていただいた「宮崎県社会福祉士会西諸ブロック」の皆様に感謝申し上げます。



 
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高次脳機能障がい研修会でお話ししました
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